■道化
ラストでは、あれほど欲しがっていた〈かわいい娘か、女房か〉を手に入れて幸せいっぱいです。
「最初にちっちゃなパパゲーノ、お次はちっちゃなパパゲーナ」。
はやくも子供に囲まれた夢を見るパパゲーノとパパゲーナ。
軽やかな音楽が2人に味方する。
もとをただせばこのオペラ、ウィーン郊外の芝居小屋での上演のために作られたもの。
常連客だった庶民たちにしてみれば、お伽の国の王子様の枠を出ないタミーノより、はるかに共感できるキャラクターだったろう。
初演以来大ヒットとなった功績は、パパゲーノにあるかもしれない(ちなみに初演では、台本作者のシカネーダーが自らパパゲーノを演じた)。
ほら、こんな人、あなたの回りにもいるでしょう。
「可愛い子ちゃんの誰ひとり、俺を好いてはくれやしない」。
え、身につまされるって?